#2.僕等は箱庭の中で

僕等は箱庭の中で

 

はじめに

 

11/23のライブに足を運んでくれた方、或いは関心を向けてくれた方、ありがとうございました。

新体制1発目というのは新たな章の始まりであり、それにかかる意気込みと付随する恐怖心は並々ならぬものでした。

演奏後に感想を述べてくれた方々には特に感謝しています。

大きく変わった我々が外から見た時にどう見えるのか、それがとにかく不安でした。

 

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音楽を楽しめる人が羨ましい。

自分にとって音楽は死を避けるための延命装置のようなものであり、生命活動を続ける限りはきっとそれから逃れられないように感じています。

作ることで代理自殺をして精神的な死と引き換えに生きるという醜さ極まりないことを続けてきた結果、もう取り返しのつかないところまで踏み込んでしまっていました。

薬と同じで、少しずつ効かなくなってくるのです。

例えばもっと明るければ、優しければ、楽しさを内包していればと思ったこともありましたが、それができない自分を呪うことに繋がっただけでした。

人間と音楽、ないしは表現には一貫性が必要(ここが矛盾していると嘘っぽく聞こえて許せない)だと思っていて、実際これまでも心を壊しながら、自分を呪いながら音楽を作ってきましたが、これはあまり正しい方法ではなかったように思います。

ともあれ、もう後戻りはできないのでこれからも曲を書いて歌います。

表立った活動がなくても、少しずつやりたいことの為に進んでいきます。

来年はどこかで、あなたの生活のどこかに我々の音楽が届きますように。

 

できることなら来世は楽しみながら表現できたらと願ってやまない。

 

遠山 霖